孤独hack

”おひとりさま”人生にをちょっとラクに

孤独に耐える具体的な方法について

人は誰しも孤独と戦うタイミングがある。それは人間が微生物であるボルボックスのように群体(いくつかの個体が寄り添って1つの個体としてふるまう)を形成しない、かつ脳が発達した唯一の動物だから、だと言えよう。人間が感じる孤独感について、簡単に分類するとこうなる。(先に断っておくと、これは持論である。体験と思考にもとづいた、1つの考え方である、という事を前提に読み進めて欲しい。)

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まず孤独は内的孤独と外的孤独の2つに分けられる。内的孤独は、単なる”孤独”であり、自分が感じる孤独感そのものの事。「何となく寂しい」「ひとりぼっちで憂鬱」といった感情、ストレートで出たままの感情がこれにあたる。一切の複雑な影響を受けない、生の感情だ。

 

一方外的孤独とは、社会的に周囲が孤独ではない状態になっていたりして、相対的に自分の孤独感が目立ってしまう事で感じる孤独感のこと。「クリスマス」や「周りが結婚しまくる年代(20代後半)」時に感じやすい。あくまで外的孤独は相対値であって、よくよく考えると自分のライフスタイルは一切変わっていないのに、感じてしまう孤独感の事である。この2つは孤独感の発生要因が異なるため、その対処法も異なる(と思われる)。

 

内的孤独に対する対処法

内的孤独は「お腹がすく」のと同じように、非常に生理的で根源的な現象だ。つまり、その根源的な孤独感を解消しない事には、内的孤独感を解消する事はできない。単純に、孤独と真逆の行動をとるしかないのだ。そのためにはどんな形であれ「他人と関わる事」が最も単純で効果があると思う。ちょっとした電話、会話でもいい。しかし、それができない場合、つまり他人と関わる事が出来ない場合、「別の行動で時間をつぶす」という、いわゆる”趣味”に費やすといった手法がある。具体的には以下のアプローチが考えられる。

 

【他人と直接関わるアプローチ】

  • 会話をする(行きつけの店に行く、友人や家族・趣味の仲間と会う)
  • 共に何かに取り組む(仕事を始める、仕事を変える、新しい趣味を始める)

 

【他人と直接ではない方法で関わるアプローチ】

  • 会話をする(電話、手紙、SNSSkype、など)
  • 共に何かに取り組む(オンラインゲーム、Web開発などの仕事)

 

現代はインターネットの発達により、人と関わる事がさほど難しく無くなった。知らない人と、趣味や好きな事、共通点を通じてつながる事の物理的な障壁が無くなった。そういった意味で、これからもこの技術が進化していく事を考えると、「インターネットを経由して間接的に人と関わる」事がメインになってくると思われる。しかし、これにもデメリットがある。やはり人というのは、顔をみて、目をみて、表情の変化をみて会話をする。他にも語気、ちょっとした口の動き、視線など、様々なノンバーバルコミュニケーションがある。これらを介さない会話の場合、やはり真意を読み取る事は難しく、率直に言ってしまうと「ものすごく仲が良くなる」事は難しいと思う。つまり、短期的に自分の孤独をまぎらわせてくれる事はできるかもしれないが、生涯にわたって密な関係を築く事を必要としている場合、いつかは「直接」関わらないといけなくなる。あくまでそのきっかけとして、もしくは短期的な関係でのみ、ネットは有効になるだろう。

 

外的孤独に対する対処法

これはあくまで相対的に感じるもの、であるから逆に対処しやすい事になる。また、内的孤独と合併して孤独感を感じている場合も多いはずなので、きちんと自分を分析する事が正しい対処法につながると思う。対処法は以下のようなものが考えられる。

 

【周囲を変える】

  • 住む場所を変える
  • 関わる人間を変える

 

【自分を変える】

  • 強い自我を持つ(「他人と自分は違う」事を強く意識する)
  • 自分の価値を別のところに持って行く(経済力、容姿、時間的余裕、その他一般的に羨望の対象とされるステイタスを得る)

これらの方法が考えられる。とはいえ、「外的孤独を感じない場所」というのは得てしてそもそもの人が少ない(田舎)、孤独な人ばかりいる(あまり治安がよくない)というどちらかの性質を持っている可能性が高い。どちらかというと狭く、ムラ社会で、いやでも相互依存的に生きて行く、そういう土地になってしまう。ある種「真性のひとりぼっち」には向いていないのかもしれない。

また、「人を変える」という方法が有効なのは、「周りの人達と合わなくて(かつその原因が自分でなく周りにあって)孤独になってしまっている」状態でのみ有効であって、自分の中に何か欠陥、よくないところがあって孤独に陥っている人が、周りの関わる人だけ変えてみたところでまたそのコミュニティで孤独になってしまうだけだ。ある種「コミュ障のひとりぼっち」は向いていないかもしれない。

自我を変える、というのは、長い時間がかかる。しかしこれを行わないと、この外的孤独から完全に抜け出す事は難しい。ので、ゆっくりと時間をかけて自分という人間を理解し受け止める事は、必ず行わなくてはいけない。どの手法をとっても、同時並行的に進めなくては行けない作業だと思う。

最後の、「別の価値を見いだす」というのは、最もオススメな方法だ。というのも、何か社会的に突出したものがあると、それが仕事や能力として認められ、自分の自信につながる。自分はこういう事ができる、こういう事が得意。こういった社会的有能感は、自我を形成する上で重要なメタ認知だとされる。また、道として明確で見えやすいというのが良い所でもある。何をすればいいのか、努力の方向性がわかりやすい。さらに言えば、ある程度のステータスを身につければ、生物として有能と認められ、人から信頼や期待をされる。これがさらに、その期待や信頼に答えたいという原動力となる。さらに努力を続ける事が出来る。こうして強く成長し、もしかしたら人生に於ける重要な人物との関わりが生まれるのかもしれない。人との関わりというのは、悲しいが「基本的な信頼」ありきの関わりであるから、その信頼の尺度としての肩書き、経済力、容姿、身なり、言葉遣い、などが重要になってくる。