孤独hack

”おひとりさま”人生にをちょっとラクに

現代人がSNSによって孤独を感じるのはなぜ?

最近、「孤独」という言葉が頻繁にメディアに出てくる。一般的な孤独はもちろん、老老介護の果ての孤独死など。女性誌にも「おひとりさま」という言葉が出て来て、これはどちらかというと「自立していて群れずに行動できるカッコイイ女性」みたいなイメージの言葉だ。仕事ができる孤独なキャリアウーマンを応援する、そんな誌面なのだと思う。そんな、現代の大きなトピックとして存在する孤独、というものについて、なぜ現代はここまでとらわれているのか。事実、現代人は昔の人より強く孤独を感じているのではないだろうか。

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SNSを使うほど孤独を感じやすい?

SNSは便利だ。知りたい情報、つながりたい人とのつながり、遠く離れた知り合いの近況、すべてが詰まっている。それでいて誰かのつぶやきを見る事で、ヒマつぶしにもなる。1人でいる時間に、つい触ってしまう。今となっては、牛丼屋で牛丼を食べながら、下を向いてスマホを触っていない人は、皆無と言ってもいいぐらいだ。それくらい、孤独な時間においてつい使ってしまうサービスだ。

そんなSNSだが、興味深い事に、TwitterFacebookを使えば使うほど、孤独を強く感じる、という事があるらしい。

【半数以上が孤独と回答】FacebookやTwitterを使えば使うほど孤独に感じるって本当? | AppWoman

 

相対的孤独感の原因としてのSNS

このSNSの発達が、若者を中心に孤独感を高めている、というのは真実だと思う。なぜなら孤独感とは相対的なものであるからだ。それについては少し前に記述した。

この仮説が正しければ、SNSを使えば使うほど孤独を感じる、というのは納得できる。クリスマスに1人でいる時、Facebookでカップルの写真を見るのは孤独感を強める。卒業の時期に、皆が飲み会に行っているのに自分だけ行かず、Twitterで写真を見たら孤独を強く感じるだろう。これらの思考実験が正しいと感じるだろうか?であれば、少なくともあなたの感じる孤独の原因の1つにSNSがある、という事は確実に言える。これを証明できるN数が増えれば、現代人が抱える孤独の原因の1つとしてSNSがあげられる、と言ってしまってもよいだろう。

 

SNSから感じる孤独を取り除くには

まずSNSをやめる事、これは誰にでも思いつく。しかし、なかなか辞めるとなるとそれは難しい。スマホが普及しすぎて、あまりにも手軽に使えるようになりすぎた。もう1つは、SNSを「僕私のリア充アピール」の場、でなくさせてしまう、という方法がある。

SNSというのは、どうしても「自分が調子の良い時の事」をアップしてしまう。誰々とのんでいる、海に行ったディズニーに行った、彼氏と付き合って2年、などなど、「僕私は充実した人生を歩んでいるんだ」という対外アピールの手段として使われてしまう。「1人酒なう」や「卒業間近で誰にも飲みを誘われずぼっちなのは私です」みたいな、自虐を含めたリアルな裏面は恣意的に排除されてしまう。これは仕方ない事で、誰しもが自分を低く見せるような事をわざわざ外に向かって発信しよう、とは思わない。

だから、このリアルな裏面を外に出す事=自虐、恥ずかしい、という空気そのものを、変える事ができたら、SNSから派生する孤独はなくなる。自分が1人でこんな事をしている、などなど臆せずどんどん発信できる。周りと比べられるから、という理由で変に見栄をはる必要がない。いかがだろう。利用しやすい、住みやすい世界だとは思わないか。むしろそれが本来の、暮らしやすいネットの世界だったのだろ思う。現実で気を張っている、みえをはっている、そういうものを全て取っ払える、そんな世界がインターネットであって欲しい。ただ便利なだけではない。すでにインフラと化したネットの世界の住みやすい環境づくりを、僕らの手で作り上げて行く事も必要なのではないだろうか?

そのために、自らそれを行う必要がある。自分を良く見せようとしない、今風に言うと「ありのまま」の自分を出す。女子大生がこっそりマックに行って、ハンバーガーをむしゃぶり食ってもいいじゃない。おじいちゃんがTSUTAYAでAV借りて1人で楽しんでもいいじゃない。そういうのを、発信するし、周りの発信に対して受容もする、そういう空気を作る。いきなりは無理だという事であれば、匿名アカウントを作ってみて、試してみるのも良いかもしれない。